« 弟のこと その2 | トップページ | 弟へのご褒美 »

弟のこと その3

その2からの続き。

長野に戻ってきて4日目、いつもと何ら変わりない1日が終わろうとしていた。
子供たちを寝かしつけた後ふと携帯を見ると、弟からメールがきていた。

相談したいことがあるんだけど、いい?

と書いてあった。
何だ何だ??弟がアタシに相談???
今まで絶対ありえなかった出来事にびびった。
速攻実家に電話をかけた。

何?なんかあったの?

すると、

もう・・・面倒でさぁ・・・嫌になっちゃってさぁ・・・

ドキドキしながら話を聞く鬼姉。

対人不安から職を転々としている自分が嫌でたまらない。
うつ症状で心療内科に通院してもう3年になるのに、一向に治らない。
自分を変えたくて接客業のバイトをしてみたが4日で逃げ出してしまった。
死んでしまいたい。

そんなことを言っていた。

私はひとおとり話を聞いて、

何でアタシに相談しようと思ったわけ?

と、尋ねた。

さぁ・・・オレも切羽詰まったってことかなぁ

と、弟は答えた。

私は、

死にたいってことだけどさ、もう少しあがいてからでも遅くないんじゃない?
いろいろやってみて、どーーーしてもどーーーーしてもダメだったら、そのときに死ねばいいじゃん。まだ何もやってないんだし。道はあるよ。カウンセリングなり心理療法なり調べてみるからさぁ、ちょっと時間ちょうだいよ。

みたいなことを話したと思う。
更に、

だまされたつもりで部屋掃除してごらん。部屋はその人の心を表すっていう言葉もあるくらいだし、とにかく不要な物を捨てて、掃除するんだよ。絶対スッキリするから。一度に全部やろうと思うと辛くなるから、少しずつ「今日はここだけやろう」とかって決めてさ。
あ、あと、「夢をかなえるそうじ力」って本を置いていったから、それも読んでよ。

と伝えて電話を切った。

電話を切ってから私はボーーーっとしていた。
弟が初めて本音を話してくれた。本当に生まれて初めてなのだ。
今まで家族に心を閉ざしてきたあの弟が。。。
何だ??このミラクルは???

とにかく「掃除」をきっかけに何か大きな力が動き始めたことを確信した私は、カウンセリングやら心理療法やらセラピーやらをネットで調べまくり、こんなんいいんじゃないか?というのを幾つかピックアップして弟にメールした。
その中から弟がやってみたいと選んだのは、私が「これはしんどいから選ばないだろう」と思っていたものだった。
それは、内観というものだった。
畳半畳のスペースに座り、父母や兄弟に対して、
・自分がしてもらったこと
・自分がして返したこと
・自分が迷惑かけたこと
の3つを幼少期から現在にかけてひたすら思い出すものだ。
これを7泊8日泊り込みで、1日15時間行うという。
テレビも見られない、携帯も使えない、他の参加者と会話してもいけない、狭い空間の中でとにかく全てのベクトルを自分に向けるのだ。そして1週間過ぎる頃には何か「気づき」があるのだそうだ。
ちょっと宗教チックな感じもしたのだが、これはそういった類のものではなく、社内研修やプロスポーツ選手も練習に取り入れたりしているものだということ。まぁでも弟が元気になれるのであれば宗教でも構わないと思っている。カルト教は勘弁だけど。

そんなわけで今週の日曜から弟は富山にある内観研修所に行っている。
今日まで何の連絡もないということは、逃げ出さずに自分と向き合っている証拠だ。がんばってるんだな~。
弟が無事1週間を終え、何か「気づき」を得られますように、と祈りつつ掃除に励む最近の私なのだ。

|

« 弟のこと その2 | トップページ | 弟へのご褒美 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 弟のこと その2 | トップページ | 弟へのご褒美 »